次の仕事にかかる前に、道具をしっかり手入れ、調整しておく。

良い機械はどんどん出て来るし、作業効率だって変わって行く。

もともと量産家具の畑に長く居た僕は良く分かってるつもり。

でも何故この時代遅れの道具が現役なのか。

それも自分が実際に使ってみて分かっているつもり。

そして良いものを作るのに一番大切な

職人のモチベーションを上げるのに、この道具は必要不可欠なのだと思う。

古かろうが新しかろうが、良いものは取り入れて行くということを前提とすると、

何百年も現役のこの道具は本当に凄いと日々感じる。

何より眉間にしわを寄せ、険しい顔をして刃を研いではいるが

内心は楽しくて仕方ない職人達が、もっぱらデスクワークが

メインになってしまった僕には時々妬ましい。